アトレが制作した術式で動く二体の『オートマタ』の内の一体。黒色の装甲で身を固めた騎士のようなデザインをしている。
アトレが初めて完成させた『術式魔導機 インフェルノ』は、基礎部分がほぼ完成しており、アトレはそれに手を加えて完成させたので、アトレのオリジナルとは言い難い物であった。
この『一号機 プラチナ』と『二号機 ニエロ』は、アトレが一から設計して、完成させた正真正銘のアトレのオリジナル機体である。
この二機はインフェルノを完成させる際に得た知識や経験が存分に注がれて完成しているが、インフェルノの脳に当たる人工頭脳の完成度は非常に高く、能力面ではインフェルノに劣っているといえるが、それでもプラチナ、ニエロの性能は、オートマタの中でも完成度が高い一品である。
プラチナ、ニエロ共に、脳に当たる頭部の制御パーツは共通していて、取り外しが可能。
動体は一種のパワードスーツのようなもので、この頭部が動体を制御する事になる。メインの動体はかなり大型なので、必用のない際には小型の動体に装着する事も可能となっている。
頭脳はインフェルノのように、学習機能は搭載されておらず、あくまで命令パターンとそれに伴う自己判断能力を持つ。知能の学習、更新は人の手によって、直接書き換えが必要である。
このインフェルノとの差は、単純な技術力だけでなく、『永久クリスタル』の有無も関係している。
インフェルノは『永久クリスタル』を使用して、記憶や学習内容の維持をしているが、通常クリスタルでは、継続したエネルギー供給が難しいからである。
プラチナは機動性や運動性を考慮して設計されているのに対して、ニエロは安定性やパワーを重視して設計されている。関節などの動作などはプラチナと比べて遅いが、その分出力が高く設定されているので、動作的安定性は格段に高い。装甲も機動力を重視して軽量化されているプラチナより厚くなっている。
武装は大型のスピアで、右肩にこのスピアをマウントできるようになっている。